撮 影 日 記
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| 平成12年10月4〜5日:草もみじの尾瀬ヶ原へ 3日夜10時に千葉駅前発・写真撮影ツア−のバスに乗車。トロッと眠りに入りかけたのだが,午前1時頃どこかのサ−ビスエリア着いた。ここで2時間寝てくれという。眠れるわけがない。こういう場面で必ず居るのが,いつまでボソボソと声を潜めて話をする人。これほどうるさい騒音はない。あと二日同行することになるので,喋りを止めてくれといって,人の楽しみを奪う元気は出さない方がよい。昨年も同じようなバス利用だったが,このバスは,高速ではなく下の国道などを走って遠回りをし,眠る時間を作るという素晴らしいサ−ビスを提供してくれた。 ![]() 山の鼻に下りた時は既に光の角度は写真向きではなく,早く下ろうという私の鳩待での提案を無視されたことも‘睡眠なし’に加わって,私は一人憤然とする。 その日も翌日も,大きな雲がいくつもいくつもくっつき合って空に浮び,その切れ目からスポットライトのように日が射すという天候であった。昼間の条件としては,これは僥倖。だが,撮り方としては問題が生じる。そのスポットライトがどこを射すのか,広い湿原や林や山をキョロキョロと見回していなければならないのである。これを木道の右側を歩きながらやるのだから,体は結構不安 定である。雲の切れ目と太陽の動く方向を睨んでおれば,スポットライトの落ちる位置はいくらか想定し易いのだが,上を向いて歩くのは,木道では止めた方がよい。光の動きは速く,三脚を構え直しファインダ−を除いた瞬間に光がなくなる。そんな中で,3、4枚は狙い通りの写真が撮れたように思う。至仏の山腹は少し色づいていたが,そこから下のミズナラ,ブナなどの落葉樹の紅葉は殆ど進んでおらず,林や湿原の縁では,蔦やヤマウルシの赤,ホウ葉の黄色が目を楽しませてくれた。湿原は,草もみじで盛装をしていた。カヤ類の黄金色のベ−スにシダやヤチヤナギの褐色,ナナカマドの赤が絡み,いくらか黄色になりかかった白樺が,構図の引き締め役を果たす。そして私は,感動をフィルムに収める。 草もみじへの想いを 綴れば長々とパソコンのキ−を叩くことになりそうだが,面倒だからそれは止めて一言でいえば,‘草もみじはアレグロ’である。今回のように,風が湿原を吹き渡らなくとも。それにしても,私は尾瀬の朝夕の景色に恵まれない。夜明け・日没は合わせて 10回ほど経験しているが,濃霧か今にも降り出しそうな暗い曇天で暮れ,同じ曇天か霧一筋たなびかないピ−カンの夜明けばかりである。平等ではない世の中だ。 成果10枚(本ペ−ジ以外)を「紅葉彩彩」の「尾瀬ヶ原の紅葉」にアップした。 back index next |