撮 影 日 記
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| 平成15年11月8日〜9日:山梨県多摩源流方面 奥多摩方面での写真は初めてである。ごった返す人出の紅葉の名所ではなく静かな山里を訪れ,柿や滝や紅葉・黄葉を楽しみながら秋に浸ろうという企画。所属するクラブの秋の撮影会である。多摩源流と謳う山梨県小菅村が主舞台。 少し寄り道して奥多摩湖で湖上の秋を撮るが,水面の汚さ,周囲の山肌をおおう秋霞の澱んだ空気感,近場の紅葉の魅力のなさなど,写真の収穫はなし。 ![]() 昼食後は,小菅川上流の‘雄滝’へ。真ん中の大きな岩が流れを真っ二つに割った名前通りのそれなりの雄姿を見せる滝だが,私には感じるところがなく,一枚も撮らず。何のために40分も汗だくになって歩いたのやら。 小菅村の中央を流れる小菅川は大菩薩から流れ出る清流。しかしここでは源流の趣きはなく,両岸に民間の釣り屋や村営釣り場センタがあって,夕方も何人もの釣り人が,竿を流している。宿近くの橋にたてば,上流下流とも見える範囲の流れは,いくつもの小さな石積みの堰が築かれており,これも観光釣り場の一風景であろう。堰と堰の間は流れが緩やかで,ここを夕日が赤く染めるのを待ったが,どんよりと暮れていくばかりであった。 翌朝は,日の出時刻前に川のほとりに出るが,周囲の山稜だけでなく山麓までも雲が覆い隠す天候。川沿いに被写体はなく,宿の前をだらだらと登っていく道際のアチコチに立つ柿に,時間を割く。「柿の里1,柿の里2,柿の里3・・・・」などと柿連作を想定しながら,10枚程度。濃い朝の空気の中に佇む壊れかけた物置小屋と横に立つ柿が醸し出す懐かしい風情,農家の黒板塀や色あせた青いトタン屋根と橙色の柿の実が絡む暖かい光景など,いまだに忘れがたい山里の柿風景であった。 霧が行き来する山道を進み, 松姫峠。濃霧の雑木林をぶらつきながら,モノクロームの世界を堪能。滅多にお目にかかれない白い闇は,この二日間の最高の撮影チャンスであった。一,二枚はモノになったか。帰途に立ち寄った河口湖は,雲の下。富士は何処に聳えるのやら。皆とは別方向で,葦の水辺でヨシキリを探したが,果たさず。 紅葉狩りでは多くの場合,鮮やかな秋彩が何日もの間脳裏に残るのだが,今回は,柿の橙色と雑木林の白さが,居残り続けた。 柿を中心とした「山里の秋」はこちら。 back index next |