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スイス・アルプス紀行 U
ベルナー・オーバーラントのあちこちへ(1):2004年7月4日
5時20分,朝焼けが始まる。山の上の雲はなく,西側の山の稜線の空が染まりだし,やがて山が赤く
明けるメンヒ
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(というより赤茶色に)色づいていく。焼けた山は,シルバーホーン,ユングフラウ,メンヒと次第に東側に移っていく。目に前にそそり立つアイガー北壁は,色彩を施していく山々に中にあって,岩肌そのままの色・姿で孤高を崩さず。やがて東側のヴェッーターホルンの中腹から,朝日が輝き出た。ここまで25分間程度。6時には明るい好天の朝が,あたり一面に広がった。
月もお相伴
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雲ひとつない・・・といいたいが,紺碧の空のところどころにポカリと浮かぶ白雲や山肌と遊ぶ薄い雲が心地よい文句なしの天気である。クライネ・シャイデック(2,061m)という場所柄,ここを拠点にアチコチ動くにも時間的余裕がある。クライネ・シャイデックを朝一番の電車に乗り,9時にはユングフラウヨッホ(3,454m)に。
一昨年のここは,電車は真っ
ユングフラウ・フィルン(万年雪)にヘリコプター
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白の濃霧の中を上り,スフィンク展望台では小雪が舞うという状況であった。今回は360度の眺望を楽しみ,後の時間は,やがてアレッチ氷河につながるユングフラウ・フィルン(万年雪)の大雪原の景色に浸った。薄い空気のために少し急な動きをすると動悸が打ち足元もふらつが,絶景が気分をゆったりとさせてくれるから,体も落ちつく。至福の時を楽しんだ。
ところで,ここのお土産屋さんで,素晴らしい光景に遭遇した。「あのーッ,スミマセン。36枚撮りのフジ・フイルムを一本ください!」という日本人女性の声。純粋に日本語でない言葉は‘フイルム’というローマ字日本語だけ。店員が日本語を理解するかどうか私には分からないが,この女性の何の臆するところもない店員へのアプローチの姿勢は,驚嘆ものである。 ・・・ン!? という表情の店員に,この女性は,フジ・フイルム! フジ・フイルム!と叫ぶ。そして,「おいくらですか」,何枚かの紙幣の上に硬貨をジャラリと並べて「これからとってください」と澱みなくたたみかけ,最後の「どうもっ!」で,目的のものを手にして人ごみに消えた。FILMでなく,FUIRUMUでも理解してくれるスイス人も偉いが,ドイツ語も英語もフランス語も使わず,全て母国語で欲求を実現したこの人は,もっと偉い。私は,昨日電車の中に帽子を置き忘れので,代わりのものをここで買ったのだが,試していいか,別の色の帽子はあるか,など,モコモコと英語で聞いたのだった。この女性の後で日本語でやったらもっといい帽子を買えたのかも,などと反省したものである。
下りは,アイガーグレッチャーからクライネ・シャイデックまでのハイキング。
左:ユングフラウ 右の白い頂き:シルバーホーン
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2km強で260m下るから,私の膝にはちょっと堪えるかなと思ったが,今回はバッチリと膝サポータを付けている。お花畑を下っていく楽しいコース。途中で,アイガー氷河の先端が滝のような音を発して崩れ落ちるる様子を見ることが出来た。
クライネ・シャイデックで昼食後,ヴェンゲンまで電車で下り,そこからロープウエイでメンリッヒェンへ。メンリッヒェン(2,227m)からクライネ・シャイデックへハイキングしながら戻るのである。遠
下はヴェンゲンの街
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回りをしたルートであるが,このハイキング・コースは,4kmで170m下るという易しいもので,殆どの行程でユングフラウ山群を目の前に置くことが出来る名コースである。一昨年は悪天候と膝の痛みで歩くことの出来なかったこのコースを,今回は最高の天候の中で,少し疲れ出したが気分だけはルンルン!のハイキングであった。
当たり前の話だが,見る位置が変わると,山姿も変わる。そこを,あれはヴェッターホルン,これはブリュムリスアルプなどといろいろと推測をしながら歩くのが,また楽しい。我ながら止めたほうがいいかなと思うのは,一人で推測を楽しんでいれよいものを,妻に次々と山の名前(間違っていないことを祈りながらだが)を喋っていくことである。妻はいつも,フン! フン!といって聞き流すが,私は続けることをあきらめない。これはもうManiacである。
十分楽しんだハイキングの後は,今日から二泊の宿泊地・グリンデルワルトに下りる。やはり街のあちこちが懐かしい。
写真集スイス・アルプス U
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